今年は映画館に2度しか行っていません。僕は映画館に行く時はきまって一人です。しかもレイトショーやオールナイトの観客の少ない回を好みます。単純に料金が安いということもありますが、ぽつぽつと観客のまばらな、ひっそりとした静かな館内の雰囲気が好きというのもあります。特に古くからある、年季の入った座席の並ぶような映画館なら、尚良しです。こんな他人からしたらどうでもいい、ちょっとしたことが、僕の映画の楽しみのひとつです。 しかし、映画館で一人で映画を観終わった後、特に気に入った作品であれば、“あぁ、あの女優のあの表情がえぇわぁ”とか“あぁ、あのシーンのあの台詞がほんまえぇわぁ”なんていう感想を誰かと共有したい時も稀にあります。一人ではなく、誰かと一緒に映画館で観ると、映画の善し悪し、好き嫌いに関わらず、その映画の本質以外の要素が加味されて、作品の印象を形作るという場合もあるのかなと思います。不思議なもので、誰かと一緒に観た映画は、内容の細かい部分はほとんど忘れていても、当時の心持ちや、どんなシチュエーションで一緒に観たという思い出は、意外としっかりと印象に残っているものです。たとえそれが、しょうもない作品であったとしても。しかしそんなことで、映画の評価がころころ変わっていたら、制作者側はたまったもんじゃありませんが、それもまた、映画の楽しみ方のひとつかもしれません。 そんな映画ですが、先週10月22日から10月31日まで開催されている、第28回東京国際映画祭。その映画祭で共催される、今年で5年目を迎えるバリアフリー上映の企画。『映画の未来〜バリアフリーから広がる新しい観客との出会い〜』のポスターとチラシにイラストを描かせていただいております。 映画が大衆の娯楽と呼ばれる以上は、人それぞれ、映画の本編とは関係のない状況や環境も含め、様々な楽しみ方があって当然です。本編上映前の予告編がなにより楽しみ、鑑賞した映画のパンフレットは必ず購入する、必ず封切り初日に映画館に足を運ぶ、映画館のポップコーンは必須だ、気に入った映画は必ず二度観に行く、映画のチラシをコレクションしている、などなど。これまで鑑賞機会の限られていた、目の見えない方、耳の聞こえない方にも、もっと自由に映画を楽しめる環境が、当たり前のものになっていくことが、『映画の未来』をまたひとつ新しいステップへ押し上げる、欠かす事の出来ない要因になってくるのかとも思います。映画祭の会期は残り数日ですが、ご興味のある方はぜひ、東京国際映画祭でまた新たな映画の楽しみ方を探してみては~。(と、調子よく映画業界の回し者みたいな発言をしてはおりますが、映画祭には一度も行ったことはありません...) Client : 特定非営利活動法人メディア・アクセス・サポートセンター Media : ポスター/チラシ
by monday_panda
| 2015-10-28 11:02
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