土曜日の朝にしては早起き。ごそごそと布団から這い出し、会社に出勤するよりも早く家を出る。多摩川線から目黒線に乗り換え、そのまま南北線直通で飯田橋駅で降りる。地下から地上に出ると、はっきりしない色の空からぱらぱらと雨粒が見上げた顔に落ちてくる。飯田橋駅近くにあるギンレイホールへ。1500円でチケットを購入し館内へ急ぐ。もう席はほとんど埋まっていて前の方の空いている席を見つけとりあえず座る。隣に座ったおじさんに『満員だねぇ〜』なんて話しかけられ、『外もすごい並んでましたよ』と映画館ならではの会話も楽しみながら、時間になるのを待つ。
去年タイへ行った時に、バンコクで働いている浪人時代からの友人が、気になる映画があるから観に行こうよと、一緒にサイヤムにある映画館へ。その時観たのが『The Fall』。ただ、字幕はもちろんタイ語。ぼんやりとしか分からない。見終わった帰り道『めっちゃ、よかったな』と、その映画をいたく気に入った様子の友人を見て、日本に帰ったらもう一度、今度は日本語字幕で観に行こうと思っていたのに、タイミングも悪く、ちょうど東京での上映も終了。レンタルしてテレビで見るよりも、絶対、大きなスクリーンで観るべき映像なだけに、見逃しちまった!と悔やんでいた。そろそろレンタルされる頃かと思いネットで調べてみると、たまたまギンレイホールで再上映していることを知り、これは行かねばと。 『落下の王国』 監督:ターセム キャスト:リー・ペイス、カティンカ・アンタルーほか オレンジの収穫中、木から落ちて左手を骨折し入院している、5歳の少女アレクサンドリアと、スタントの仕事中、怪我をして入院し、そのうえ失恋もして自暴自棄になっている青年ロイとの間に生まれた『作り話』を軸にして、ストーリーが展開していくやさしい物語。ロイが思いつきで話す物語に夢中になり、空想の世界と現実の世界を自由に行ったり来たりする、アレクサンドリアの姿がとても愛らしく、現実の世界から逃避しようとするロイの苦悩する姿が痛々しい。 安易にCGの力に頼ることなく、4年の歳月を費やし世界各地で撮影された映像の力強さ、スケールの大きさにただただ圧倒される。映像だけでも十分に観る価値のある映画。アレクサンドリアとロイの少しズレた掛け合いに、いちいちかわいいアレクサンドリアのつたない英語に、時折、館内から笑い声が起こる。そんなあったかい空気も含め、目に見えないやわらかなぬくもりに包まれた、素敵な一本でした。
by monday_panda
| 2009-01-31 23:42
| movie
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