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海の向こうにある町。
天神バスセンターから小倉駅まで1時間30分。ここから鹿児島本線に乗り換え門司駅へ向かう。予定の時刻よりも早く着いてしまうので、少し時間を潰そうと、門司港駅まで足をのばす。山口県下関は目と鼻の先だ。途中、地元の高校一年の悪ガキどもが10人程乗り込んできた。どかっと床に腰をおろしペラペラ喋りはじめる。すべてのものに虚勢をはるような、威嚇するような、なんか強がったそんな姿。15年前の自分たちもこんなだった。15歳。青い春。若いってそれだけでいいな。

この門司港は駅周辺に点在する歴史的建造物を観光の目玉にしている。ホームに降り立った瞬間に、そのレトロな味わいのある駅舎に魅了される。とりあえず時間の許す限り見れる所は見とこうと、1時間スタコラスタコラ駆け足で観光スポットを巡る。
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門司駅へ戻り、乗り合いタクシーで新門司港へ。一度どうしても乗ってみたかったフェリーで、東京へ帰ることに。7日、19時に北九州を出港し、翌日、徳島に寄り、翌々日の5時半に東京に入港する。35時間ほどの航海。かるく海賊気分だ。大型トラックの運ちゃん達、ツーリングで遠征していたバイカー、家族連れにカップルに独り者、すべての人と運命共同体。沈めば終わりだ。九州の空がゆっくりと暮れていく。乗船した人達が吸い寄せられるようにデッキへ集まり、数分間、キレイに茜色に染めあげられた西の空を見上げる。ただただ、美しい風景だと思う。
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大海原へ走り出した船の上、それぞれ思い思いに時間を過ごす。テレビを見たり、お喋りをしたり、本を読んだり、ゲームをしたり、物思いにふけったり、昼寝をしたり、潮風にあたったり、日光浴をしたり、ドドドドドという心地いい揺れを感じながら、動き回っていた昨日までとは違う、何も始まらない一日をたんたんとやり過ごす。
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9日、4時過ぎ目を覚まし甲板へ出る。風が冷たい。東京はもうすぐだ。
くすんだ水平線の向こう。その強すぎる光で海と空の境界線はまっ白に輝き、そして少しずつ少しずつ色を取り戻していく。そんなふうにして、今日がはじまる。そんなふうにしてまた、一日がはじまる。
 
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by monday_panda | 2010-05-31 19:51 | daily | Comments(0)
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イラストレーター栄元太郎のブログ。イラストや写真や言葉。溜まったものを、ぽこぽことアウトプット。
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