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うららかさんぽ 12
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浅草で飲んだ夜、終電まで時間もあったので、ほろ酔い気分で雷門からまっすぐにのびる仲見世を闊歩する。いしいしんじの短篇集『東京夜話』の中の浅草を舞台にした一篇『吾妻橋の下、イヌは流れる』。ここに描かれている浅草の情景がとても印象的で、浅草に来るといつも思い出す。特に夜の仲見世を描いた部分は何度も読み返すほどお気に入りなのだ。酔っぱらっていたとはいえ、小説の中の世界と目の前にある現実とが見事に重なる瞬間にゾクッとする。

そんな感じで浅草寺から引き返し、人通りの少ない仲見世をふらふら歩いていたら見つけた。見事な誕生である。たまたま同じように、それに気づいたオーストラリア人のナイスガイと二人、地べたにしゃがみ込んで『いいねっ!』『すごいねっ!』と小学生のように夢中で見入る。もしもし蝉よ、蝉さんよ。どうぞその声で日本の夏を彩っておくれ。
(東京都・台東区・浅草)
 
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by monday_panda | 2010-08-13 00:05 | stroll | Comments(1)
Commented at 2010-08-13 19:40
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