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ちっさな太陽。
『Little Miss Sunshine』
めずらしく洋画を観る。
ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督作品。
ファミリードラマとロードムービーをミックスしたような、
第79回アカデミー賞で、助演男優賞と脚本賞をとった作品。

あまり洋画を見ることがなくて、特に大爆発するのとか、人をボッコボッコ
にするのとか、変な生物が侵略してくるのとか、人造人間とかロボットとか、
そういう派手で規模や枠の大きなものにあまり魅力を感じない。
それはたぶん自分の生活の中では、まず遭遇しない場面や状況であって、
登場人物をリアルに意識できないというか、逆にいうと、当たり前に、
人が人として描かれていて、自分の生活してる世界の、知らない場所で
起こっている場面だと感じられるものの方が、どうしても好きみたいだ。
でも、映画の楽しみの1つには、普段の生活ではありえないものを
求めるというのも分かるけど。

アリゾナに住むフーヴァーファミリー。娘のオリーブがミスコンに
出場することになり、ボロボロのワーゲンバスに乗って家族全員で
カリフォルニアを目指す。
頭でっかちな口先だけの成功論をふりかざす成功論提唱者の父、
過激なことを好き勝手言いたい放題で、ヘロイン常習者の祖父、
部屋にこもり頑なに沈黙を守り通している、家族が嫌いな息子、
ポッコリお腹で眼鏡だけどビューティー・クィーンを夢見る娘、
ゲイで失恋がきっかけで自殺を謀ったブルースト研究者の伯父、
こんなギクシャクした家族を、どうにかしたいけどできない母、
の6人の家族の、家のダイニングで、ハイウェイの車の中で、
サービスエリアで、モーテルのベッドで、病院の廊下で、
そしてリトル・ミス・サンシャイン・コンテストの会場で起こる、
ちっさな、そしておっきなハプニングを通して、
バラバラだった家族が、日常のささいな出来事の積み重ねで
埋もれてしまった、家族の絆や愛を再確認していく。そんなお話。

コンパクトにまとまった、ユーモアと優しさのある一本でした。

ちっさな太陽。_b0115008_2254920.jpg

by monday_panda | 2007-11-28 23:52 | movie
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イラストレーター栄元太郎のブログ。イラストや写真や言葉。溜まったものを、ぽこぽことアウトプット。
by monday_panda