久しぶりに映画館で映画を見る。
『アキレスと亀』 監督・脚本:北野武 出演:ビートたけし・樋口可南子・柳憂怜・麻生久美子ほか 特に北野映画の熱烈なファンというわけでもないけれど、 最近よくテレビで目にするベレー帽に白衣姿のたけしの映像を見ていると、 なんだかとても見たくて見たくてしょうがなくなったので、プラッと川崎まで。 午前中の早い時間だったせいか、館内の人もポツポツと。 お隣の席のご年輩のご夫婦はとても愉しみにしておられるご様子で。微笑ましい。 主人公の名前は、20世紀を代表するフランスの画家の名前と同じ真知寿(まちす)。 このへんの狙ってるのかそうでもないのか、微妙なラインは意外とすきだ。 裕福な家庭に生まれ、絵を描くことが大好きな真知寿少年は、 画家になることを夢見る。 両親の自殺や、環境の大きな変化の中で、それでも絵を描き続けた少年期。 アート・芸術を志す同志と共に無謀な無意味なチャレンジを繰り返す青年期。 その頃に出会った唯一の理解者幸子と共に同じ歩幅で人生を歩みだす壮年期。 家庭を顧みず、どん欲にわがままにアートの世界へのめり込んでゆく中年期。 どんな時も、何があっても描くことをやめない、やめられないその姿が痛々しい。 本人にとっては当然の行為なんだろうけど、他人からすれば理解しがたいもの。 幾人もの芸術家が、生前よりも没後に大きな評価を獲得したという事実、 このへんも理由のひとつかと。 好きなものを好きなだけ人の目も気にせずやりたいようにやる。 そんな人生を夢見ても大抵の人は、生きる為に必要な事柄に簡単に 心も身体も絡め取られていくもんだと思う。自分も然り。 映画の中の屋台のおやじの一言が頭に残る。 『アフリカの飢えた人の前に、おにぎりとピカソを置いてみろ。 間違いなく、おにぎりをとるだろ?』 芸術で腹が膨れるのは、その才能を認められた一握りの人間なのだ。 やはり認められなければ、継続は力になりえない。のだろうか?
by monday_panda
| 2008-10-01 23:19
| movie
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