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<   2007年 08月 ( 12 )   > この月の画像一覧
ある目線。
午前中からバイクにまたがり、原宿にあるギャラリー・リトルモア地下へ。

写真家・梅佳代さんの写真展 『男子』 を見に行く。
ネットで場所を確認して向かったにもかかわらず、なかなか辿り着けない。
住宅街をうろうろと徘徊し、小さな看板を見つけ、その先の細い階段を下りる。
OPENして30分も経っていないのに、ギャラリーに入るともう10人くらいの人が、
壁中に溢れる小学生の男子の顔を眺めている。
展示が最終日のせいか、最近メディアでの露出も増えたせいか、客足は
途切れることなく、小さなギャラリーの中はすぐに人でいっぱいになった。

存在を初めて知ったのは本屋で何気なく手にとった写真集『うめめ』で。
『おもろい写真撮る人やなぁ〜』っていうのが最初の印象だった。
その後、情熱大陸やWEBでのインタビュー、雑誌での撮りおろしなんかを見る度に、
ただ率直に『ええな』と。『俺は好きやな』と。簡単に言えばファンになっていた。

石川県生まれの26歳。自分と同い年の、世間で言うところの松坂世代だ。

彼女の写真の特徴は、普段の生活の中で遭遇していても見逃してしまうような、
ユーモアに溢れた瞬間や、とぼけた瞬間、おかしく可愛らしい瞬間を撮ったものが
代表的だ。高校生の頃、使い捨てカメラで撮ってたものの延長にある感じの写真達。
本人もインタビューで答えていたように、現像や色味はあまり重要ではなくて、
写真で何かを表現するというより、『自分のいる場所はおもしろいんだよ』っていう
報告らしい。なんか脱力。きっと肩ひじ張らず、必要以上に構えないから、
なかなかお目にかかれない、素敵なシャッターチャンスに遭遇できるのかな?
なんてことを思ったり。

いろんな切り口、いろんな手法、いろんな被写体、いろんな角度。
唯一無二の、ある目線。写真は楽しい。

ある目線。_b0115008_23401821.jpg

by monday_panda | 2007-08-26 23:44 | art | Comments(2)
おうちへかえろう。
まだまだ連日30℃を超える暑い日が続くけれど、8月最後の土日、やっぱり、
もう夏も着実に終わりに近づいてることを、ここぞとばかりに絞り出す蝉の声や、
うっすらと黄色味を帯びた陽射しからなんとなく感じる。

午後3時過ぎにうちを出る。電車を乗り継ぎ、都営大江戸線の麻布十番駅まで。
高校の友達からの誘いで麻布十番納涼まつりへ向かう。地下から地上に上がると、
もうそこは人、人、人。一瞬で帰りたくなる。人込みの中に友達を見つけて、
そのまま人の波に身をまかす。満員電車のような状態で、ゆ〜っくり前へ進む感じ。
ちょっと目を離せばきっとすぐに迷子だ。
このお祭りは花火や神輿があるわけでもなく、特にこれといったイベントが
あるわけでもない。ただ、屋台の数だけはハンパない。っパねぇ!
ビール片手に商店街の両脇に隙間なく連なる、焼鳥、タコ焼き、かき氷、射的、
輪投げ、金魚すくい、なんかの出店をひやかしながらぐるっと一周。

網代公園では、浴衣をサラっと着こなしたご婦人方が、軽快なステップで踊る。
屋台の中では、顔を赤くし首にタオルを巻いた大将が、声を嗄らし客を引く。

きっと花火大会が終わってもまだ、夜空に打ち上がる花火を期待する気持ちで、
通りから溢れだしそうな人々は、暮れゆく空の下、夏の終わりを楽しんでいる。

おうちへかえろう。_b0115008_2352375.jpg

by monday_panda | 2007-08-25 23:50 | daily | Comments(2)
月日は百代の過客にして。
行きかふ年も又旅人なり。
知らない町を歩いてみたい。

月日は百代の過客にして。_b0115008_2346404.jpg

by monday_panda | 2007-08-24 23:51 | illustration | Comments(2)
九人九色。
もうひとり描くのを忘れた。うっかり、うっかり。
九人九色。_b0115008_2352819.jpg

by monday_panda | 2007-08-22 23:53 | illustration | Comments(2)
やさしいきもち。
金曜日の夜。
高校時代の友達と終電までの2時間だけ、目黒の安いチェーン店で飲む。
いつものように、『ほなのぉ』と別れて、家に着いたのが24時30分。
26時までに返却しなければならないDVDを、あわててプレステ2につっこむ。

『海でのはなし。』
大宮エリー初監督作品。宮崎あおい、西島秀俊主演。
監督は広告畑出身の今注目の気鋭のクリエイター。
スピッツの耳に馴染んだ優しい歌に合わせて、物語がゆっくりと進んでゆく。
スピッツの歌から、この映画の企画が始まっているということもあって、
歌と映像が対等な関係で扱われている。が決してPV的なものではない。

簡単に言えば、公式HPにもあるように、ちいさなちいさなラブストーリー。
他人からすれば、なんてことないんだろーけど、きっと誰もが海での、
懐かしく、忘れてしまうにはちょっともったいない思い出があるはずで。
恋とか友情とか、そんなもんじゃなくて、静かに打ち寄せる波のように、
同じところにあっても絶えず揺らめいているような優しい感情。
映像自体に、目を見張るような強さはないものの、台詞の端々に
確かな優しさが見え隠れして、年甲斐もなく甘酸っぱい気持ちになる。

そんな余韻に浸ったまま、『新しい季節は なぜか切ない日々で〜♪』
なんて口ずさみながら、ビデオ屋までの薄暗い道を自転車で駆け抜ける。

やさしいきもち。_b0115008_23381999.jpg

by monday_panda | 2007-08-18 23:38 | movie | Comments(2)
言葉と画と匂い。
いつもより早く会社を出る。地下鉄に下りる階段をスルーして、フラっと本屋へ。
まだ、お盆休みの人も多いせいか、普段の中央通りより人の数は少ない。

気になる写真集や雑誌をひと通り立ち読みして、マンガのコーナーへ。
白いカバーに綺麗な赤い文字が映える本が目に飛び込んでくる。
『キャンディーの色は赤。』魚喃キリコ(ナナナンキリコ)の久しぶりの新刊が
平積みされている。迷うことなく手にとり、レジに並び、即購入。

初めて、魚喃キリコの漫画を目にしたのは浪人してた頃。『南瓜とマヨネーズ』。
ただ、カバーに描かれた女の人の絵に惹かれて、内容も見ないまま買ってみたけど、
そのひとコマでイラストレーションとして成り立つ、綺麗な線のシンプルな絵に、
詩集を読んでいるような、生々しい言葉に、淡々と語られ、流れる空気感に、
あっというまに引き込まれてしまったのを覚えている。

彼女の作品の多くは、若い女と男の恋愛が描かれている。主に女性目線で。
少女マンガのように、目がキラキラした美男美女が織りなす、やたら爽やかな
恋愛ものではなくて、けっこう重い。読み終わって凹んだりもする。
それくらいリアル。などこにでもありそうな普通の恋愛のお話。の数々。
女の人じゃない自分には、理解できない心理描写なんかも多々あるけど。

ねじまがってザラザラした乾ききった感情。
ドロドロに熟して溶けてしまいそうな甘い感情。
頼りなくどこかで途切れそうな真直ぐな感情。
自分でも掬いあげることができなかった可哀想な感情。

きっとどれも間違いじゃないんだと、気づかせてもらえるような気がする。
読むたびに、なんとなぁ〜くそんなことを思ったりする。そんな作品。

言葉と画と匂い。_b0115008_23482248.jpg

by monday_panda | 2007-08-17 21:26 | book | Comments(2)
夏の空に消えた。
つけっぱなしのテレビから、高く響く打球音や、アルプスを彩るブラスバンドの音。
丁寧に絵の具を塗ったような真っ青な空、歓声、汗、土、風、光。甲子園。夏本番。

重量150gにも満たない小さな白球のゆくえに、青春のすべてをかけて、
歓喜し、涙し、ブラウン管の四角く小さく切り取られた枠の中で、
ほとばしるエネルギーをまき散らしながら、躍動する高校球児が、
自分より年下だという事実に、違和感を抱かなくなったのは、ほんの最近のこと。

大袈裟な表現ではなくて、『青春のすべて』と言い切れるものだからこそ、
プロ野球とは違って、負けるということの意味があまりにも重すぎる。
と同時に、勝つことが持つ意味も測りしれない。そう思う。

キラキラと夏の太陽をうけて光り輝く汗、悔しさと溢れる情熱が入り混じった涙、
何万もの視線を釘付けにする弾ける笑顔、そんなどんなに使い古された言葉も、
恥ずかしくなりそうなくさい台詞も、彼等と一緒にあると何の抵抗もなく
すんなり受け入れられる。それが似合うっていいな。若いっていいな。

一球入魂。それゆけ高校球児。高校野球は永久に不滅です。

夏の空に消えた。_b0115008_12312439.jpg

by monday_panda | 2007-08-15 22:52 | sports | Comments(2)
名前も知らない。
昨夜。PM11:30。たまった洗濯物を、部屋の外にある洗濯機に放りこんだ後、
カチカチとMacをいじっていると、『コンコン』とドアの方で音がする。
きっとお隣さんが何かやってるんだと思い、気にせずモニターに向かう。
するとまた『コンコン!コンコン!』確実に誰かがドアをノックしている。

こんな夜遅くに、公共料金の徴収に来るわけもなく、恐る恐るドアを開けてみると、
隣に住んでいる、自分よりいくつか年上の夫婦の奥さんの方が立っていて、
『洗濯機のホースに穴があいてるみたいで、水が溢れてるよ。』と教えてくれた。
確かに洗濯機の置いてある通路には水が溢れて、下の階にもポタポタと流れている。
『わ〜、すみません。ありがとうございます。』と謝って、即、修理に取りかかる。
その間も『大丈夫?テープとかある?』と、とても気さくに話しかけてきてくれる。
なんとか応急処置をすませて、もう水が噴き出さないか洗濯機を見張っていると、
『なおった〜?』と問うお隣さんの声に、『大丈夫みたいです。』と返す。

先日も突然の夕立ちの後、お隣さんと顔をあわせた時、
『洗濯物干しっぱなしだったけど、雨だいじょーぶだった?』
なんて言葉をかけてくれる。下に住んでるおばーちゃんは、
自分が出かける時に会うと必ず、『はいっ、いってらっしゃい。』と、
まるで本当のばーちゃんのように笑顔で送りだしてくれる。

昔に比べれば人と人との関わりが希薄になったなんて、もー何年も前から
テレビや新聞では伝えられているけど、いつの『昔』と比べてるんだろ?

名前も知らない、狭くて浅いつき合いも場合によっては心地がいい。

名前も知らない。_b0115008_23492156.jpg

by monday_panda | 2007-08-08 23:51 | daily | Comments(2)
人知れず咲く。
昼過ぎに京浜急行に揺られて、神奈川まで。
彫刻をやってる大学の同級生の、制作のちょっとしたお手伝いに。
降りたことのない駅、歩いたことのない町、なんでか楽しい。
駅に着き、連絡しようとしていると、短パンに渋い柄のシャツを羽織り、
サンダルをつっかけた友達がタイミングよく出迎えてくれた。
一日の中で一番高い所にいる太陽の下、引っ越したばっかりだという家へ向かう。
『ここ、ここ。』となんだか立派な一軒家へ入って行く。
制作のために広いアトリエも兼ねた場所を探した結果が一軒家だったらしい。

風の気持ちよく抜ける畳の上で、久しぶりにお互いの近況やなんやかんやを話す。
9月にある北京での展示のために友人何人かに、作品に協力してもらってるとのこと。
自然と話は制作のことや、美術のことに。イラスト、絵本、デザイン、現代美術、
それぞれの分野で活動・活躍している友人、知人のことなんかをつらつらと。
今回はライフマスクを使った作品ということで、
べっとりとワセリンを顔中に塗りたくり、鼻にストローを突っ込んで横になる。
その状態から少しずつ顔に石膏を垂らし顏の型をとってゆく。
初めてのことなので多少不安を抱きつつも、30分程度で無事終了。
これがどんな作品になるのか?また素敵な作品を見せてほしい。

こんなふうに、時々、制作の手伝いや、個展や、出版物や、ネットやで
友達の作品を目にする機会もあり、その度『がんばってんな』なんて思うわけで。

ひとつとして同じではない鮮やかな色、ユニークな形で咲く花のように、
作品もまた、どれだけの人の目に触れ、どれだけの人が足を止め、
摘み取り、綺麗な花瓶に飾ってくれるのか。
人知れず咲く花もあって、人知れず散る花もあって。

人知れず咲く。_b0115008_22422694.jpg

by monday_panda | 2007-08-05 22:44 | art | Comments(2)
32℃。
ジリジリと焼けつき 乾ききったアスファルトに
深く濃くしっかりと 輪郭を刻み込まれる黒い影
白い太陽の光と匂いを チラチラと弾きとばす鮮やかな緑
8月の少し赤味をおびた高い空に 雲がまだらに模様を描く
湿った生ぬるい風が 誰彼かまわず絡みつき
アイスクリームの溶けるスピードで夏がゆく


暑中お見舞い申し上げます。


32℃。_b0115008_23361881.jpg

by monday_panda | 2007-08-03 23:36 | daily | Comments(2)



イラストレーター栄元太郎のブログ。イラストや写真や言葉。溜まったものを、ぽこぽことアウトプット。
by monday_panda