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ソウルフード。
 先週土曜日、超弾丸で故郷へ。友人夫婦から車で香川に帰るけど一緒にどう?とお誘いをうけ、特に予定もないのでよろしくお願いしますと便乗させてもらう。といっても、香川に帰ったところで暇なのは変わりない。金曜から土曜日に日付が変わった頃、東京を出発。梅雨前線の横たわる日本列島を西へ西へ駆け抜ける。同じくあいのりした友人はほろ酔い、自分はというと生粋のペーパードライバー。讃岐までの道程を新米夫婦に託し、後部座席でうつらうつら。東の空がすっかり明るくなった頃、大鳴門橋を渡り四国へ上陸。とりあえず朝飯でもと、人気のうどん屋さんへ向かうも、休日の午前中にもかかわらず長蛇の列。大半が県外からのお客さんだろうか。いつまで続くのか讃岐うどん人気は。わざわざ並んで食べるなんて性に合わないと、空いてるうどん屋に入り、香川県民の主食をぺろりとたいらげる。その後実家へ。突然の息子の帰省に驚く両親と、犬と猫。
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 地元にいる友達はほぼ結婚して家庭がある。土曜日のお昼にいきなり訪問するのもためらわれ、一緒に帰ってきた友人と二人、生まれ育った町をあてもなくぷらぷら。途中、高校の同級生の実家が営むうどん屋さんへ立ち寄る。娘の友達というだけの僕らを我が息子のように出迎えてくれた同級生のオカンと、うどんをいただきながら話し込む。仕事はどうなん?結婚はまだなん?と、自分のオカンと話すよりも会話がはずむのも不思議なもんで。『ごちそうさまでした〜』とうどん屋をあとにし、今度は花屋へ向かう。ここも同級生の実家。お店をやってる家なら変に理由をつくらなくても、堂々と行けるのがいい。10年ぶりに会った同級生と、淡い花の香りの漂う店先で10年分の時間をわずか30分で埋める。『あんたら変わらんなぁ』その一言で、離れていた距離や時間が簡単に埋まるのも不思議なもんで。その後、高校時代に通いつめたうどん屋へ行き、性懲りも無く一杯250円のうどんをかき込む。
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 土曜から日曜日に日付が変わった頃、香川を出発。梅雨前線の横たわる日本列島を東へ東へ駆け抜ける。香川に滞在した時間よりも移動時間の方がはるかに長いってのも変な話で。香川にいたわずかな時間で口にしたのはすべてうどん。なんでも大袈裟に、おもしろおかしく言いたがるメディアが適当に『香川県民は3食うどんです』なんて言っているのを見る度に『それはない!ない!』とつっこんでいたのに、気づけば3食うどんだった。日本人のソウルフードはにぎりめしですが、讃岐っ子のソウルフードはやっぱり、コシとのどごしが命の讃岐うどんなのです。
by monday_panda | 2009-06-25 04:25 | daily | Comments(4)
先生。
先月のこと、5月の終わりまで横浜美術館で開催されていた『金氏徹平:溶け出す都市、空白の森』へ出かける。この展示を知ったのは、でかでかと『金氏徹平』と刷られた電車の中吊り広告で。『かねうじ?カネウジ?テッペイ・・・!?』

美大を目指して、大阪でぷらぷらと浪人していた頃、通っていた美術の予備校には講師として、京都芸大の学生が何人か教えに来ていた。当時、浪人生だった僕には、美大生は個性的で、絵がうまくて、なんだかとてもすご〜い人に見えていた。ある日の色彩構成の時間後に『この絵だと何が言いたいのかが伝わらない』と酷評された僕の後ろに立っていた講師が『俺はその絵、ええと思うけどな』とボソっと呟いた。もう10年も昔のおはなし。その一言をポロリとこぼした人物こそが金氏徹平、その人だ。猫背で、人の目を見ないでボソボソと喋り、そのくせポロっと言った一言がおもしろかったりする。変わった人だった。教えてもらっていた生徒からすれば、なかなかとっつきにくい先生だったけど、話してみるとその独特の世界観がとてもユニークで面白かったことを思い出す。
先生。_b0115008_23294783.jpg
東横線に揺られみなとみらいまで。地下からスイーっとエスカレーターで地上へ上がると、威風堂々、横浜美術館が姿を現す。受付で1000円を払って展示会場へ足を進める。容量たっぷりの広々とした白い空間に、立体、コラージュ、ブリコラージュなどが静かに存在感を放っている。がむしゃらに主張しすぎるわけでもなく、かといって素通りできるようなものでもない。自分の中では”なんだか気になる”というのが一番ピッタリの感想だろうか。ひとつひとつ”ん?なんやこれ?”と全体を見て、細部を見て、また全体を見る。普段、抽象的で作者の発するメッセージを汲み取ることのできないような難解な作品は敬遠しがちだけれど、どれもこれも足を止め、顔を近づけ向かい合う。大学では彫刻を専攻していると言っていたけど、映像作品、ドローイング、写真と作品の幅は広い。どの作品からも、ちびっ子が何にでも興味を示すような無条件の好奇心を掻き立てられる。"分からないことが気持ちいい" といった感じ。よかった。見に行ってよかった。
10年の歳月は、ちょっと変わった先生を今注目の若手アーティストにしていた。
by monday_panda | 2009-06-08 23:37 | art | Comments(2)



イラストレーター栄元太郎のブログ。イラストや写真や言葉。溜まったものを、ぽこぽことアウトプット。
by monday_panda