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<   2012年 08月 ( 5 )   > この月の画像一覧
ワインディング・ウェディング・ロード。
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ケータイやパソコン、メールやらSNSのせいか、おかげか。何年も会ってない友達とも、普段から会っているような感覚に陥りがちで、たまに会うと意外に会ってなかったことに驚く。便利だけど、やっぱり面と向かって話さないと、分からないことが多すぎる。先日、高校の友達と茶をしばきに行く。待ち合わせ場所近くの本屋でぼーっと立ち読みをしていると、かわいいちびっ子を腕に抱いた友達がやって来た。前に会った時はまだ結婚もしてなかったはずなのに。見慣れない姿に違和感を感じるも、もう立派に母親の風格を漂わせている。よくよく考えると1年半以上も会っていなかった。1年半ってのはそれだけの時間なんだ。恋人から妻になり、母になり。一生の中でも強く濃く大胆に描かれる、替えのきかない鮮やかな時間なんだ。ちびっ子と荷物で手いっぱいの彼女にかわって、ベビーカーをおす僕をにやにや見ながら『タローもいつかはそんな日が来るんやろなぁ』と言う彼女。『そーやなぁ』と答えてはみたけど、僕にはそんなキラキラした“いつか”が見えません。
 
そんな友達から『はい、これ〜』と渡されたTシャツ。彼女が結婚する時に描いてと頼まれたイラストは、ウェルカムボードではなくウェルカムTシャツになりました。式に参列した友人達には強制的に配布したそうです。貰った方はなかなか着る場面が限られるとは思いますが、ウェルカムTシャツもありだと思います。連日の熱帯夜を快適に過ごす、寝間着にはもってこいです。なんだか愛に溢れた夢が見られそうです。
 
by monday_panda | 2012-08-24 09:15 | illustration | Comments(0)
足るを知る。
昨年の5月、秋田を訪れた時の話。秋田に暮らす先輩と飲んだあと、ホテルへ向かう帰り道、なんとなく聞いてみた。『秋田の生活はどうですか?』と。『ん〜、そうやなぁ』と少し考えたあと『“足るを知る”ってことを知ったかなぁ』という答えが返ってきた。多くは語らずとも、その短い言葉の中に、この土地でしっかりと生きる日々を感じることが出来る。遮るもののない、深い夜空に広がる満天の星を見上げると、その言葉の本当のところが少しは分かる気がした。何をしてようと、どこで暮らそうと、誰といようと、どこに向かおうと、不満や不安は影みたいにくっついてくる。微かな光があれば、どうしても影は生まれる。月明かりに照らされる夜も、朝焼けに包まれる朝も。そういえば大好きなバンドのボーカルが言っていた。『幸せを手に入れるんじゃない。幸せを感じることのできる心を手に入れるんだ!』みたいなことを。“足るを知る”の本質はそんなところにあるのかもしれない。
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ということで先輩が結婚するので、久しぶりにウェルカムボードを描かせていただきました。ご結婚おめでとうございます。電話で少し二人のお話を聞いて、サラサラとメモ。その後、チャラチャラとアイデアスケッチ。その後、シャカシャカと確認用のラフスケッチ。その後、ガリガリと本番作成、なんて流れでいつもやっております。友人知人のみならず結婚をお考えのみなさま、今はそんな予定ないけど、いつかは必ず結婚するぞー!というみなさま、そこそこお手頃なお値段で、いまだ結婚の歓びと痛みには無関係な栄元が、とびきりのハッピーとスマイルをお届けいたしますよー。まーそんなにワルい買い物じゃぁないと思います。
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by monday_panda | 2012-08-21 05:32 | illustration | Comments(0)
うららかさんぽ 32
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時折吹くやわらかい風は、青い春を思わせる湿った夏の匂いで、水たまりはチラチラと、雲の間から差す夏の白い光を街中に弾き飛ばしていた。知ることのなかった遠い土地の、静寂を運ぶような電車に乗って、見たことのない海を見に行く。窓の外に流れる少し彩度の低い景色に見憶えがある。そんな気がするだけで、ほんとは何も知らない。トンネルの向こうにポッカリとくり抜かれた小さな空の青は、1秒後も10年先も同じ色をしてるだろうか。雲は流れ、また東北の太陽が顔を出した。海からの風が潮の香りを強くし、たくさんの光の粒を丁寧に波間にちりばめていた。誰がなんと言おうと季節は夏だ。陽炎のように揺らめく、一度きりの夏だ。
(宮城県・宮城郡・松島町)
 
by monday_panda | 2012-08-13 23:23 | stroll | Comments(0)
うららかさんぽ 31
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じっとりと汗ばむ首筋から、ほのかに酒と汗の混じり合った匂いがする。昼過ぎから飲みはじめたアルコールが、体の隅々まで行き届いているのがわかる。この日も真夏日で、昼間しっかりとボイルされた街は夜になってもまだ、まとわりつくような熱を持っている。年に一度の祭りで昂った魂たちのせいもあるのか。都心に比べれば灯りの少ない東北の夜を、酒場を探してふらりと徘徊する。地元にもある、地方の街に見え隠れする排他感と閉塞感は今も昔も好きにはなれない。時刻は今日から明日へ、昨日から今日へ変わったところ。場末のきしんだスナックの扉を押し開け、ビールを頼む。『ウィスキーにしなさいよ』と還暦を過ぎたママの言葉に素直に従う。少し濃いめの水割りが差し出され、乾杯。三十路越えても酒の味なんてわからない。何万回もの乾杯の度に脚色され、きっと嘘も本当もごちゃ混ぜになった身の上話に横槍を入れ、相槌をうつ。いくつもの夜に触れ、酒の匂いの染みついた、使い古された人生を語る言葉に耳を傾け、納得したふりをする。そうした間にも夜は火照った欲や淫靡な熱を空へ解き放ち、その色を深くする。あと三時間もすればまた何も始まらない朝が来る。きっと幸福と哀切は水割りに似た割合で、すっと目の前に差し出される。もしそうなら、少し濃いめの水割りがいい。朝が来る前に簡単に酔わせてくれるから。幸福に打ちのめされて、哀切に嬉々とするおかしな秋田の夜。
(秋田県・秋田市・赤れんが館通り)
 
by monday_panda | 2012-08-09 00:44 | stroll | Comments(2)
illustration works 19
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僕は感情が顔に出易いタイプだと思います。特に負の感情が。すぐに眉間にしわができちまいます。しかめっ面はお手のもんです。その反面、笑顔がぎこちないこともよくあります。顔の筋肉がピクピクします。これは人と付き合う上ではまーまーやっかいです。そのせいか、いつもニコニコしてる人に目がいっちまいます。憧れます。惹かれます。だからというわけではないですが、笑顔の絵をよく描きます。笑顔になれる絵を描きたいと思っています。でもきっと本当のところは、その笑顔の裏側を知りたいのです。ぺらっぺらの上っ面の部分にはもう飽きました。哀しみを、悔しさを、怒りを、憎しみを、苛立ちを、痛みを、そんなものを抱え込んだ、乗り越えた笑顔だから惹かれるのだと思います。今日は昨日よりも笑おう。明日は今日よりも笑おう。笑う門にはなんとかってやつです。

虹色食堂さんのブログで作業風景をパパラッチされてました。謝謝。 → 虹色食堂

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by monday_panda | 2012-08-08 00:40 | works【 illust 】



イラストレーター栄元太郎のブログ。イラストや写真や言葉。溜まったものを、ぽこぽことアウトプット。
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